【interview】LION

2021.04.05

LEGACY

【interview】LION HEARTのこれまでと、これから

LION HEARTは、今年で25周年を迎えます。四半世紀という長い歴史をもちながらも、常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続けるアクセサリーブランドとして、真摯にものづくりを行ってきました。今回は、ブランドがこれまで辿ってきた道筋を振り返りつつ、アクセサリーへのこだわり、これからの展望についてお伝えします。

LION HEARTは、今年で25周年を迎えます。四半世紀という長い歴史をもちながらも、常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続けるアクセサリーブランドとして、真摯にものづくりを行ってきました。今回は、ブランドがこれまで辿ってきた道筋を振り返りつつ、アクセサリーへのこだわり、これからの展望についてお伝えします。

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LION HEARTのこれまで

スタートは、セレクトショップ
——まずは、ブランドの創業からこれまでの変遷についてお聞かせください

1996年に創業し、今年25周年を迎えます。創業当初は、主にインポートのシルバーアクセサリーを扱うセレクトショップで、1号店は渋谷のPARCO PART1にありました。ちょうどシルバーアクセサリーのブームに火がつきはじめたところで、全国展開のファッションビルにシルバーアクセの専門店が入っていることは珍しく、先駆け的な存在だったと思います。オリジナルアイテムの制作をはじめたのは、1999年から。最初は限定商品からスタートし、2000年にオリジナルブランドを立ち上げます。そこからだんだん比率が大きくなって、現在のようにオリジナルアイテムのみをリリースするようになったのは、2006年からのことです。以降、時代の流行を取り入れつつも、LION HEARTらしいアイテムをリリースし、現在に至ります。

 

LION HEARTにおける「レガシー」と「ファッション」
——ブランドのディレクションとして打ち出されている「レガシー」と「ファッション」、2つの軸についてお聞かせください。

現在の商品企画担当である川瀬が、はじめて商品企画をするときに改めて意識したのが、アクセサリーは「ファッションの一部」であるということでした。彼は、寝るときとお風呂に入るとき以外、常にアクセサリーを身につけている。洋服を選ぶのと同時に、その日身につけるアクセサリーを選ぶのは、自然なことでした。だから彼のように、毎日の洋服と同じようにアクセサリーを取り入れて、楽しんで欲しい。そんな思いも込めて、時代のトレンドに合わせてアップデートしていくラインを「ファッション」、いわゆるシルバーアクセサリーとして伝統的なスタイルを大切に継承していくラインを「レガシー」と位置づけて、展開していこうということになりました。

 

変化することに、常にポジティブでありたい
——先ほどのお話にも通じることだと思いますが、「常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続けるアクセサリーブランド」というコンセプトについてお聞かせください。

大切にしているのは、「ファッションとしてのシルバーアクセ」ということ。創業当時シルバーアクセサリーを愛用している人たちといえば、ロン毛で革ジャンを着たバイカーといったスタイルの人たちがやっぱり多かった。でも、LION HEARTに来るお客さんやスタッフは、バイカースタイルの人以外にも、裏原系や古着系、モード系などいろんなジャンルの人がいました。それぞれ、自分なりにそのファッションに合うアクセサリー取り入れていて、トータルで楽しんでいたんです。いつの時代も変わらずに、同じスタイルを貫き続けるというよさもあると思います。でもファッションって、時代ごとに変わっていくものですよね。だからこそLION HEARTは、その「変化する」ということに対して、常にポジティブでありたいと考えています。これは、セレクトショップからスタートしたということも大きいかもしれません。時代に即したものを提案していこうというのが、ブランドの根幹にあるんです。逆にいつの時代も変わらずに持ち続けているのは、自分たちが思う良いものをお客様に、世の中に届けていきたいという気持ち。ただその、「良いもの」という物差し自体はその時々で変化する。その変化に対しては、常に敏感でありたいと思いますね。

 

LION HEARTのものづくり

 

毎月1シリーズ、年間1コレクション
——確かにさまざまなシーン、服装に合わせられる多様なアイテムがありますよね。新作を出す頻度は?

LION HEARTでは、毎月1シリーズ以上、新作を出しています。これは、既存のコレクションのコンセプトに合わせて、その時々のファッショントレンドを取り入れアップデートしたものをリリースしていくもの。それに加えて、1年に1つ新しいコレクションを立ち上げています。新作のコレクションには、その年にLION HEARTとして伝えていきたいメッセージを込めています。

 

腕のいい彫り師との出会いで、リブランディング
——コレクションのシリーズを時代に合わせてリデザインされているとお伺いしましたが、具体的なものを一つお話しいただけますか?

昔から人気の高い、「プルメリア」という、ハワイアンジュエリーのコレクション。波や植物をモチーフにした彫りが特徴なんですが、腕利きの職人さんがいなくなってしまったことで、なかなか新作を出せずにいたんです。でも今年、ようやくいい職人さんと出会えたので、新作をリリースするにあたりコレクション自体を大きくリニューアルしました。「(I)will engrave —ウィルエングレイブ—」という名前に変え、ハワイアンジュエリーというよりも、「彫り物」という側面に特化したコレクションです。今後、ヨーロピアンや和風など、「彫り」に特化したものをリリースしていきたいなと思っています。伝統的なスタイルのコレクションも、今の時代の要素を加えることで、新しいアクセントとして楽しんでいただきたいですね。

▲(I)will engrave —ウィルエングレイブ—


さまざまなコラボレーション
——これまで、いろいろなブランドや有名人とのコラボレーションアイテムをリリースされていますよね。そのなかで思い出深いもの、転機になるようなものはありましたか?

 

やはり、PUERTA DEL SOL(プエルタ デルソル)との最初のコラボレーションは大きかったと思いますね。このコラボでより多くの人に認知されて、LION HEARTのイメージが変わったんじゃないでしょうか。コラボではないですが、セレクトショップ時代に『魔女の条件』というドラマで使われていたペアリングを取り扱っていて、めちゃくちゃオーダーが入ったことは思い出深いですね。最大で半年待ちになりました。それから、Nicolai Bergmann Flowers & Design(ニコライ・バーグマン フラワーズ&デザイン)とのギフトボックスでのコラボレーション。商品ではなく、パッケージデザインでコラボするというのは斬新なアイディアでしたし、先方もまだあまり他社とのコラボをやっていなかったので、いろいろなメディアにも取り上げられました。最近だと、アートディレクター/ヘアメイクアップアーティストの奈良裕也さんとのコラボレーションも反響がありました。国内外のアーティストやモデル、セレブを担当し、ファッションの最先端にいる方なので、まさに「ファッション」という部分に一番直結しているコラボだったと思います。

▲PUERTA DEL SOL(プエルタ デルソル)コラボレーション

▲奈良 裕也コラボレーション


いま一度、シルバーアクセサリーのよさを感じてほしい
——若い世代のあいだで、シルバーアクセサリーの合わせ方がわからない、手が出しづらい値段だなどの声も聞きます。世代や素材に対して、意識していることはありますか?

 

どんな世代、どんなスタイルの人にもアクセサリーを楽しんでもらいたいというのが、LION HEARTの願いです。そこで昨年から、ステンレス素材を採用した、手に取りやすい価格帯の新ブランド「LHME」を立ち上げました。一方で、シルバーやゴールドという素材のよさについても、あらためて考えてみました。たとえば、くすんだり、細かい傷が入ってしまう。でもそれって、使えば使うほどに味が出て、唯一無二のアイテムになるということなんです。新品で買ったデニムを履き込み、色落ちを楽しむところと似ているかもしれません。それに、アクセサリーを手入れする時間って、意外と楽しかったりするんですよ。あとは、思い切って買ったものほど、思い入れが強いぶん、お気に入りとして長く愛用しますよね。そこでこの25周年では、「HOWLING SILLVER」というコピーを打ち出し、シルバーアクセサリーが持っている本質的なよさを伝えていけたらと考えています。

 

LION HEARTのこれから

25周年限定アイテムをリリース
——今年リリース予定のアイテムについて教えてください。

25周年を記念した限定アイテムを予定しています。それから、去年発表したTOKYO HYPER REALITY(トーキョー・ハイパー・リアリティ)のなかから、今の時世を表わした「MONSTER BREAK THE CITY(モンスター・ブレイク・ザ・シティ)」という、新しいシリーズを準備しているので、ぜひ注目していただきたいですね。さらに、25周年の目玉として、特別な企画も進行中です。こちらもぜひ楽しみにしていてください。

▲夏にスタート予定の新シリーズイメージ

 

いつの時代にも、身近な存在として
——シルバーアクセサリーブランドとして、どのような存在でありたいですか?

毎朝着る服を選ぶのと同じように、ファッションを楽しむアイテムの一つとして取り入れられるシルバーアクセサリーがある。そんな、身近に感じられるシルバーアクセサリーをリリースしていくことが、いまのLION HEARTの存在意義かなと思います。いつの時代にも、どんな人でも、LION HEARTのアクセサリーを身につけているときの自分が、どこか誇らしく思えるようなブランドでありたいと思っていますね。

 

カルチャーをつくっていきたい
——今後ブランドとして、チャレンジしていきたいことはありますか?

もっとカルチャーに寄り添っていきたいというか、カルチャー自体をつくることに携わっていきたいと考えています。ただ一緒に商品をつくるだけではないかたちにしていきたいなと。たとえば、スケーターでありながらアーティストとしても活動している人がいて、その作品とコラボしたことによって、その人の背景にあるスケートカルチャーもにぎやかにできるような、作品そのものだけではなく、本人やそこにかかわるさまざまな要素ごと、一緒に盛り上げていけるようなことができたらと考えています。現時点で、まだご紹介できることはないのですが、少しずつ模索しているところです。

 

期待に応え続けるブランドでありたい
——最後に、これからLION HEARTに出会う人、これからもブランドを愛してくれるみなさんへのメッセージをお願いします。

「常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続けるアクセサリーブランド」として、みなさんの期待に応え続けるブランドでありたいと思っています。LION HEARTのアクセサリーを身につけることで、少し気分が高揚したり、日常の些細な瞬間に、何かが変わったような気がしたりする。そういう喜びを生み出せると嬉しいです。これからもみなさんと一緒に、柔軟に変化し続けていければと思いますので、今後とも、よろしくお願いします。

INTERVIEW

ライターの名前が入ります

宇田 淳Jun Uda

1975年、滋賀県生まれ。1999年入社。
現在、取締役本部長。

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